2019/02/24

もののあはれに おのづから






花冷えの   出戻り炬燵   烏鷺迂路(うろうろ)




もののあはれに   風行き通へば  







かたち朧げなりしは  てぃだぬ玉章(たまづさ)  蝶の音連れ 




偲ぶ翁の  古里ものがたりす   
 



翁の扇の  雁染めなり     


    




漆塗り   よしなしごとを    独りごつ




(おもて)のごとの   月影の守(も)







ありとある  音(ね)ぞ聞こゆ   夜もすがら





(そら)のふみをや   そぞろ思ふらん





  


雲居の深きところ    水面(みなも)なぞふ印




小川の東三百歩     おのづから  




水に葉の落つるを観て  覚ゆ  








映るさま 麗わし





響くさま ゆかし 

 



灯かるさま 懐かし